巨人中川皓太投手(27)が「休む勇気」を持つ。11日、菅野組の一員として自主トレを行う沖縄・宮古島からリモートで取材に応じた。1月でも最高気温が20度近い温暖な離島でのトレーニングに「東京でやるより体も動くので、いい練習ができている」と手応えを口にした。ウエートトレーニングやフィジカルのトレーニングでは菅野、鍬原、阪神藤浪らとは別の、自らが組んだメニューをこなし、体の柔軟性アップや関節などの可動域を広げている。

実績十分の中川にはエース菅野も「彼に関しては教えることはない」と称賛。ただ、練習熱心なだけに心配事もある。「(中川に)必要なのは休むことだと思う。休む勇気をしっかり持つこと。とにかく練習をやりすぎないようにブレーキをかけるのが僕の今回の仕事だと思っている」。これには中川も「ちょっとやりすぎる部分が周りから見ていてあるみたい。そんなつもりはないですけど、そう言われているからそうなんだなと」と正面から受け止めた。

ケガなく1年間を投げきる。昨季は58試合に登板し、防御率2・47をマーク。自己最多の25ホールドを記録したが、6月に左第十肋骨(ろっこつ)骨折で離脱し、内定していた東京五輪代表を辞退した。20年10月にも左脇腹痛で離脱。「ケガなく投げ抜けるのが第一目標。今までと同じように練習していても、同じことを繰り返す可能性の方が高い。なんとか少しでも変われば」。「休む勇気」にピラティスなど新たな取り組みも駆使して、今季のフル回転を目指す。【小早川宗一郎】