BIGBOSS流の“メリハリキャンプ”が、幕を開けた。1日、12球団が一斉にキャンプイン。日本ハムは、沖縄・名護のBIG組(1軍)と同・国頭のBOSS組(2軍)に分かれてスタートを切った。3輪バイクで爆音を響かせ、豪快に国頭入りした新庄剛志監督(50)は、1歩グラウンドに入ると様子が一変。走塁練習では、キャンプの主役となる選手たちに実演を交えて助言を送るなど、パフォーマンスを指導に切り替え、精力的に動き回った。

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ド派手な登場の一方で、グラウンド内では選手第1主義に徹した。硬軟のメリハリが利いたBIGBOSSのキャンプ初日は、濃密だった。「選手の動きを見て、なんかせっかく練習をやっているのに、もったいないというか…練習のための練習をしているような感じに見えましたね。練習を試合のように、やって欲しい」。あえて、国頭のBOSS組を視察した新庄監督の表情は、不満げだ。

朝の球場入りは、豪快だった。名護から国頭まで3輪バイクにまたがって、海沿いの国道を走らせ登場。「海沿いの風を切って走るのは、気持ちいいな~。これで移動したら気持ち良さそうだなと思った。ただの移動車です」。南国の潮風をたっぷり浴びてバイクを降りると、報道陣にのどあめを差し入れる気遣いもみせた。

そしてグラウンドでは、スターの卵たちを真剣に直接指導。ブルペン投球中の上原、柿木、斉藤には「(開幕戦の)ペイペイドームをイメージして(投げて)」と練習に対する意識改革を促した。走塁練習では実演を交えて熱心に助言を送った。三塁のコーナリングでは、白線の内側を走る意識を持つよう強調。「林ヘッドはダイエー時代、足は遅かったけど、セカンドからホームまでは一番速かった。それで(首脳陣が)『使える』となって、代走要員で1軍にいることが出来た」。具体例を挙げて、練習の意図を説いた。

タッチアップは、低い重心からのスタートと、少し腰を浮かしてからの方法と、どちらがトップスピードに乗れるのか。選手それぞれタイムを計測し、速い方で練習を積むよう指示を飛ばした。俊足を売りに、昨季育成から支配下にはい上がった3年目の宮田は「足の速さは走塁のうまさに直結しないと。親身になって教えてくれる。派手さがあって、そういう選手を好んで使うのかなという印象だったけど、全然違った。全選手を平等に見てくれている」。新人には、自ら積極的に声を掛けにいく姿もあった。派手な言動の一方で、心構えや技術など繊細な指導と心配りが、BIGBOSSの神髄だ。

空がオレンジ色に染まる頃、再び3輪バイクにまたがった。いざ、発進! という場面でエンスト気味になり、苦笑いしながら“てへへ”と頭をかく場面も。「じゃあ、また明日!」。背番号「1」のお披露目もお預けで、ちゃめっ気たっぷりに、国頭を後にした。【中島宙恵】

○…日本ハム新庄BIGBOSSが乗り付けたのは、「GORDON(ゴードン) GL1800 トライク Type3 フルコンプリート」。約1000万円のもの。GORDON担当者によると、1月半ばに千葉・幕張のオートサロンを訪れた新庄監督が同社製トライク(3輪車)を気に入り、キャンプで乗りたいとの旨をその場で伝えた。こだわったのは「ボディーが白、シートは赤」というカラーリング。条件を満たしている「Type3」を自腹でレンタルした。この日乗ったのは“借り物”だが、約1500万円する最高峰「TypeL」の購入を検討しているという。

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