楽天田中将大投手(33)が、着々と状態を上げている。7日、キャンプ第2クール2日目で3度目のブルペン入り。これまで2回は直球主体だったが、全球種を解禁し、直球、カットボール、スライダー、カーブ、スプリット、ツーシームを投げ分けた。座ったブルペン捕手へ56球。「変化球をすべて投げ始めたのが新たなステップ。まずはしっかり投げられたところが良かった」とうなずいた。

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打席には「ダミーくん」といわれる打者の模型を立たせ、実戦を意識しながらの投球だった。高さを140センチから180センチまで調整できるが、この日は150センチほどに設定。「ちょっと小さすぎましたね。なかなかいらっしゃらない」と笑ったが、打者を打ち取るイメージを膨らませた。特に手応えを感じたのがスプリット。鋭く落ちると「落ちた」と声が漏れた。「去年のシーズン通したところと比べても良かったんじゃないか。1、2球しかなかったが、最初にしては良かった」。今後は球数を増やすのではなく、ブルペンに入る回数を増やして、体に負荷をかけていく考えだ。

楽天に復帰して2シーズン目を迎えた。現在、日米通算181勝。大台達成も射程圏だ。「去年4勝のピッチャーが残り19勝をいきなりどうこうというのはない。1個1個しっかり積み重ねていくことができればいいなと思う」。9年ぶりのリーグ優勝と日本一に導くために、準備を重ねていく。【湯本勝大】