高卒2年目のロッテ中森俊介投手(19)が練習試合ながら、1軍戦デビューを果たした。

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2番手として3回に登板。安打と四球を1つずつ許したものの、1回無失点で切り抜けた。「走者を出してしまったり、甘いところに投げてしまったというのは課題ではありましたが、無失点に抑えることができてホッとしているという気持ちはあります」と胸をなでおろした。

明石商(兵庫)時代に甲子園に3度出場し、高校NO・1右腕と称された。20年ドラフト2位で入団。プロ1年目の昨季は肉体強化に専念し1、2軍とも公式戦登板はなかった。

投球フォームをしっかり固める1年にもなった。この日はやや制球に苦しんだものの、ピンチではさすがの投球。2死一、二塁。相手は巨人3番の北村。変化球2球から入り、その後は直球を3つ続け、フルカウントになった。

勝負球は-。投じる直前に北村がタイムを掛け、中森の6球目はカウントされなかった。低めいっぱいのカーブだった。

さて、仕切り直しの1球は。捕手の松川は「変化球が多かったので、ここは速い球で」と直球を選択。中森はサイン通り、外角いっぱいに直球を決め、空振り三振でピンチを切り抜けた。

今季目標を「まずは2軍でしっかりイニングを投げたい」と謙虚に掲げる。丁寧に築き上げ、やがては佐々木朗と並ぶ未来のエース格へ。大きな可能性を感じさせる勝負球2球だった。【金子真仁】