初めての1軍の雰囲気を全身でかみしめた。ドラフト1位の巨人大勢投手(22=関西国際大)が24日、1軍昇格初日でブルペン入りした。捕手の背後に原監督ら首脳陣10人以上からの熱視線を受けながらの投球は、7~8割の力で直球のみを30球。「すばらしい環境で野球ができるチャンスをいただいた。今後、出力上げた時にしっかりはまるようにやっていけたら」と先を見据えた。

2軍スタートが決まっていたキャンプ直前の1月末、新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。隔離期間が明け、3軍・故障班とともにジャイアンツ球場で調整する自身に対し、同期入団の赤星、山田は紅白戦に登板してアピールした。「そこに自分もいたかもしれないと思うと悔しい気持ちがありましたけど、切り替えて、出来ることを精いっぱいやろうと」。焦る気持ちを静め、チャンスが訪れることを信じて待った。

やっと巡ってきた1軍でアピールする舞台。まだ全力投球は解禁されていないが、3月にも実戦デビューが予定されている。「スタートが遅れている。焦らずに調整して、開幕始まる頃には戦力として迎えられるように、準備していきたい」。ドラ1右腕の巻き返しが始まる。【小早川宗一郎】