阪神2年目の佐藤輝明内野手(22)が沖縄での実戦で「チーム打撃3冠」に輝いた。開幕カードのヤクルト戦で「5番三塁」で先発し、3打数1安打1打点。2月は紅白戦を含めて実戦全9試合に出場し、31打数14安打の打率4割5分2厘、2本塁打、5打点だった。全てチームトップで「波も少ないし1試合1試合、同じ感じでいけたら」と手応えは日に日に増した。

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力感がなくても打球は伸びた。4回1死一塁でサイド右腕小沢から放った左翼フェンス直撃の二塁打は、外角の速球に逆らわなかったもの。フルスイングしなくてもあと数十センチで柵越えという当たりに「ああいうボールを逆方向にしっかり打てたので、よかったんじゃないかな」と収穫を口にした。

ライバルの球筋を確認できたことも大きい。相手の先発は奥川。2回の第1打席では、フルカウントから外角直球で実戦11打席ぶりに空振り三振に仕留められた。「いいピッチャーというのはあらためて分かったので、シーズンでは打てるようにやっていきたいです」。昨季7打数無安打、3三振と手を焼いた右腕との対戦は、何よりの発奮材料となったようだ。

矢野監督は「最低限のことであったり、打てるボールを打つところはできている」と8回の左犠飛にも目を細めた。「(相手が)良いピッチャーになってくる中で、どれだけ対応していけるかっていうところまで形は整ったと思う」。そう太鼓判を押された背番号8は「しっかり継続してやっていきたい」とうなずいた。大山との白熱した4番争いの中、22歳が結果を残し続けている。【中野椋】