阪神の新外国人カイル・ケラー投手(28=パイレーツ)が、開幕守護神をかけ22日からのウエスタン・リーグのオリックス3連戦(杉本商事BS)で連投テストに挑む。

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開幕戦前日の24日を除く2試合に登板する予定。金村暁投手コーチ(45)は「(岩崎)優に抑えやってもらうかは、そこで最終判断になるのかなと思います」と説明した。22日は天候不良の予報で、雨天中止の場合はブルペンでの投球練習を代替にする。

最速157キロの助っ人右腕はオープン戦2試合に登板し、ともに1回1安打無失点と好投。キレのある直球を軸に縦に割れるパワーカーブ、スライダーを駆使してパ・リーグ打線をねじ伏せた。来日初実戦の15日のソフトバンク戦では最速148キロだった直球が、18日のオリックス戦では152キロを記録するなど、状態は上向き。来日時期が3月初旬までずれ込んで調整遅れが懸念されていた中、首脳陣の不安を一掃した。

だが、ケラーの連投テストの結果と内容次第では、岩崎が開幕守護神を務める。20日のオリックス戦では1点リードの終盤に「8回の男」として登場。1イニングを難なく無失点に封じた。金村投手コーチは「どちらかというと8、9回というのは、岩崎とか、経験者がやるべきだと思う」と期待。経験豊富な左腕は、セットアッパーとの両にらみで25日の開幕ヤクルト戦(京セラドーム大阪)に備える。

「7回の男」も斎藤、石井、小野、湯浅らが依然、バトル状態だ。若手の中継ぎ陣もオリックスとの2軍3連戦での登板機会があるもよう。金村投手コーチは「6、7回をみんなで勝ち取りに行く競争はこれからも続く」と明かした。ケラー、岩崎を中心に開幕直前まで見極める「新・勝利の方程式」が、まもなく完成する。【古財稜明】