東都大学野球初の地方開催に、1万人を超える観客が訪れた。

高校生以下は入場無料ということもあり、少年野球チームなど球児の姿も目立った。球場の外には、屋台や各大学の入学相談ブースも設置され、にぎわった。西村忠之事務局長(53)は「初めての開催にしては、大成功と言っていいと思う」と初日を振り返った。

「うわー!球速い!」「すごーい!」子どもたちの声が聞こえてきた。少年野球のチーム名が入ったジャージーを着て、目を輝かせている。両校の応援団の演奏に合わせて手をたたいたり、チームに関係なく好プレーには大きな拍手が送られた。この日の3試合で5本も飛び出したホームランには「おぉーっ!」という歓声付き。普段の神宮球場での平日開催を知る選手たちも、うれしかったはず。

大学生と、地元大分の高校生のコラボ応援が試合をさらに盛り上げた。応援団やチアリーダーは各校の学生だが、ブラスバンドは大分県内の高校の吹奏楽部が参加。事前に練習をするなど、地元との交流も行われた。コロナ禍で部活動が停止していた学校もあったが、再開後に急ピッチで練習をしてきてくれたという。

連盟は、東都のポスターを県内の小中高すべてに掲出。減少に歯止めのかからない野球人口を食い止めようと、監督会を中心となって動いている。西村事務局長は「まずは大学野球を知ってほしい。子どもたちに、野球を継続して大学でもやってもらいたい」と思いを明かした。

今後も春、秋リーグの開幕戦は、地方開催を継続していく予定。今回の挑戦が、未来をつくる大きな1歩になる。