阪神が、セ・リーグのワースト記録を更新する開幕9連敗を喫した。79年ヤクルトの開幕から引き分けを挟んで8連敗を超えた。球界最長は55年トンボと79年西武の12連敗で、いずれもパ・リーグ。

先発ジョー・ガンケル投手(30)が4回4失点と試合を作れず、4番手ラウル・アルカンタラ投手(29)も4失点を喫した。

試合後の矢野燿大監督(53)の一問一答は以下の通り。

【ニッカン式スコア】3日の巨人-阪神戦詳細スコア

-先発ガンケル本来の投球ではなかった

矢野監督 そうやね。もうちょっとスピードもほしいし、本来のコントロールもいつも通りではなかった感じがするけどね

-立ち上がりは難しい

矢野監督 立ち上がりはみんな難しいんやけど、ここまでの流れの中で…。流れと相手バッターの調子も、もちろんガンケルも分かっていることだから。丁寧にというのもあるし、それが逆に攻めていくというところが減ってしまい、そこをつけ込まれたってことかな

-東京ドームは本塁打の怖さがつきまとう

矢野監督 それは、結果そうでも、(小川)一平の場合は、ああいう形で坂本は2ランだったけど、この球場はある程度仕方がない部分で、そのバランスがすごく難しい。だからこそバッテリーで協力して、より意識高めてやっていかないと。バッテリーにとっては難しい球場やけど、それでも勝負して、抑えていかないとダメなんで

-勝ちパターンで期待するアルカンタラの制球が乱れた

矢野監督 制球っていうか、変化球がもうちょっとしっかり腕を振ってボールが切れる形にならないと。変化球もほとんど振らせられるような、空振りを取ったのは中田の空振りぐらいで。なかなか空振りは…、反応させられてないんで。真っすぐはある程度、そこそこなのかなと思うけど、結果的にそれでカウントが苦しくなっているんで。状態的には、まだいいとは言えないよね

-9回2発でベンチのムードも上がっていた

矢野監督 それはもう、いつも一緒になっちゃうけども、俺らの野球をやるしかないんで。『超積極的』とか『諦めない』とか『挑戦する』とか。やっぱり今までそういうものを大事に戦ってきたんで。何か大きく変えられる事って、まあまあちょっと俺も浮かばないんで。だからこそ目の前の事に集中して、誰かに変えてもらうんじゃなくて、1人1人が『俺が変えてやる』っていう気持ちでね。もちろん俺もそうやし。そういうのをやっていくしかないのかなと思っています

-前を向く姿勢が大事

矢野監督 それはもうずっとだし。俺らの中でも大事にしているし。でもこれだけ結果が出ないっていうことでね、さらにもっとやっていかないと、という意識を持たないと

-甲子園に戻ることがひとつのきっかけに

矢野監督 もう今は何でもきっかけにしたいし。何でもプラスに捉えられるものはプラスに捉えていきたいと思うし。う~ん…、なかなかこうね、もがき苦しんで、その中から成長していけるものをチームも俺も見つけていかないとダメなんでね。そう思っています

 

▼阪神が開幕9連敗。開幕連敗の最長記録は55年トンボ(消滅)と79年西武(2分け挟む)の12連敗。阪神は並んでいた79年ヤクルトの8連敗を抜いて、セ・リーグの開幕連敗ワースト記録を更新した。

▼巨人との3連戦はすべて初回に失点。阪神の3戦連続初回失点は20年9月25~27日のヤクルト3連戦以来。また、3連戦で被本塁打は計8本。東京ドームの巨人3連戦で8被弾は、19年4月2~4日以来。00年には同球場の3連戦で計10被弾したことがある。

▼初回に中田に満塁本塁打を浴びた。阪神の被満塁本塁打は20年8月22日のヤクルト戦で青木に打たれて以来。巨人戦では19年7月28日にゲレーロ、炭谷に1試合2発打たれて以来だ。