ロッテ・ブランドン・レアード内野手(34)が通算200本塁打を放った。プロ野球112人目。

節目のネタは“極上のウニ”だった。1-3の7回先頭、レアードがオリックス山本から左越えにソロを放った。2球続けて変化球が外れた。「回の先頭で、僅差の試合。彼も歩かせたくない」と投手心理を読んで、直球を待った。その通り、3球目の内角低め151キロを捉えた。球界屈指の右腕から放ち「素晴らしいピッチャーから打てた。本当に名誉なこと」と胸を張った。ベンチで三木に“すし”をふるまうと、お返しとばかり、200号の記念ボードを贈られた。

来日8年目。明るいキャラでファンの心をつかんでいるが、日本球界で長くプレーを続けられるのは地道な積み重ねの成果でもある。「詳しくはシークレットだよ」と笑うが、過去の対戦の研究を欠かさない。相手投手の特徴や配球を頭にたたき込む。「しっかりとした打撃をするには、投手を知らないといけない。その中で辛抱強く、自分が待っているボールを待つことが必要」。この日の1発もそうだった。

すしポーズに代表されるように、日本文化へのリスペクトも忘れない。ただ、こうも話す。「野球自体は、アメリカでも、日本でも一緒」。打席には「自分はいいバッターなんだ」と自信を持って向かうようにしている。異国であっても、研究に裏打ちされた自信を胸に、自分のスタイルをぶらさない。そうやって積み上げた200本塁打だった。【古川真弥】