苦しみながらも今季初白星をつかんだ。日本ハム伊藤大海投手(24)が、ロッテ戦(ZOZOマリン)で5回5安打3失点(自責2)で、今季1勝目を挙げた。前回登板した8日の楽天戦は6与四死球と制球を乱したが、この日は1四球と修正。昨季10勝目を挙げた思い入れのある球場で、2年目初星を手にした。

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伊藤が踏ん張って初勝利をつかんだ。内容には納得していないが、大きな1勝だ。「ほっとはしましたね。楽しく投げられた。課題に挙がっていた真っすぐを強く投げ込めていたのは、良かった」。5回5安打3失点(自責2)。4試合目の登板でようやく白星を手にした。

5回2死一塁では、レアードを追い込み、外角低めへ渾身(こんしん)の148キロ直球を投げ込んだ。判定はボール。「ヨッシャー」と声を挙げていた伊藤は、両膝から崩れ落ち“土下座”のようなポーズになった。球審に注意を受け謝罪。気を取り直して遊ゴロに打ち取ると、再び帽子を取って謝罪した。「怒られちゃいました。判定に文句があったわけではなく、ガッツポーズしちゃったので恥ずかしさが勝っただけ。2回謝りました」と反省した。

前回登板した8日楽天戦は、6回を投げ、6与四死球3失点で2敗目。「押し出しで点数を入れられたのが人生初だった」という悔しさからか、14日夜に「四球を出した夢を見た」。だが通常登板間に1度しか入らないブルペンでの投球を2度に増やし、投球フォームを修正した成果は出た。この日は5回2死から高部に与えた四球1つだけ。「疲労とかを考えず、次の試合でいいパフォーマンスができるようにという気持ちで取り組んだ結果」と手応えを口にした。

新人の昨季、9勝目を挙げてから6試合足踏みした。2桁勝利に到達したのが、最後の登板となった10月30日。この日と同じ、ZOZOマリンでのロッテ戦だった。「気持ち的にはちょっと楽になりましたけど、さらに自分の投球を求め続けてやっていけたら」。思い入れのあるマウンドでつかんだ自信を糧に、ここから地道に勝ち星を積み重ねていく。