ヒーローインタビューは予行演習どおり? 楽天ホセ・マルモレホス外野手(29)が26日、ロッテ3回戦(ZOZOマリン)の延長10回に勝ち越しの適時打を放った。直後のベンチでは西川遥輝外野手(30)とインタビューの練習を決行。笑顔でヒーローを務めた。接戦を制し、チームはまたも連敗を阻止。今季20試合を終えて、12球団で唯一連敗していない。

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強風吹きすさぶZOZOマリンで、3時間47分の熱戦に終止符を打った。マルモレホスは2-2で迎えた延長10回2死二塁、ロッテ東條の外角直球を捉えた。右前へ落ちた打球をマーティンが本塁へ返球するも、小深田の足の方が速い。勝ち越しを見届けると、一塁上で両手で大きく「マル」をつくった。

上位の打者に安打が出る中、8回まで4打席快音がなかった。この打席も追い込まれた。「前の打席を振り返ると、メカニックや技術的なことを考えすぎていた。初めての投手だったけど、打てるところにきたら打つ。シンプルに考えたよ」。結果、一番いいところを持っていった。

これはヒーローインタビューに抜てきされるに違いない。そう確信したのは本人、ではなく、ベンチで待ち受けた西川だった。10回表終了後、西川がマイクを持つしぐさで近づいてきた。「今日ヒーローだよ。練習しようか」。マルモレホスは“インタビュアー”の肩に片手を回し、軽く肩もみしながら、知っている単語を並べた。「アリガトゴザイマース!」。

スリリングな展開だった。米国でも体感したことがない、秒速20メートル近い風が吹き続けた。「ルーキーリーグとかでも風が強い場所でプレーしたことはあったけど、今日ほどは経験がない」。打席に立てば体が風に持っていかれて揺れる。バットも動く。1点を取っては取られる「ジェットコースターみたいな展開」。家族が応援に来ている前で、自ら決めた。

6試合連続で5番で先発し浅村、島内の後ろを打っている。「彼らがどういう攻められ方をしているか見るのも勉強になる。この最高のチームと一緒に勝ち進める。このチームに来て本当によかったと思っています」。20試合を終えて、いまだ連敗なし。首位を突き進む。【鎌田良美】

 

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