ソフトバンクが新たな「天敵」にやられた。西武松本航に7回まで1点と抑え込まれ、これで20年から5連敗。チームの連勝も3でストップし、藤本博史監督(58)は「点を取れるところでね、何回もチャンスはあったんやけどね。ヒットは出てるからね。あと1本、打線にならなかったよね。ヒットは出るけど続かない。そこだけやね」と、淡々とした様子で振り返った。

好機をつくりながら、あと1本が出なかった。2回は1死一、二塁からガルビス、甲斐が凡退。3回には3安打を放ちながら、中村晃の適時打で1点を返すことしかできなかった。5回は無死で柳田が中前打も、続くグラシアルが二ゴロ併殺打。松本の前に8安打を打ち、6回以外は走者を出したが、打線がつながりを欠き本塁が遠かった。

対松本は、20年11月から5連敗。昨季は4度の対戦で3勝を献上し、プロ初完投初完封も許している。今季初対戦となったこの日も攻略しきれなかった。それでも藤本監督は「松本が良かった、悪かったと言うよりね。次回はちゃんとね、もう少しつながりのある形になれば、試合になったんじゃないかなと思いますね」と、次回以降の逆襲を誓った。

ここ6試合で5度目の2桁安打と打線は上向き。柳田も26日に復帰してから2戦連続で安打した。指揮官は「野手の状態はそんなに悪くない」と前向きにとらえた。【山本大地】

 

○…ソフトバンク中村晃外野手が「棒ラーメン弾」を放った。8回1死、右翼ポールに今季1号ソロを直撃させた。今季から「株式会社マルタイ」とファウルポールのネーミングライツ契約を締結。公式戦でポール直撃弾を放つと、同社より選手に「棒ラーメン1年分」が贈呈される。今季公式戦で、ペイペイドームでポール直撃弾が出たのはこれが初めて。中村晃は「選手、裏方さん、チームのみんなで分けていただきたい」とコメントした。

○…1カ月ぶりの先発マウンドとなったソフトバンク杉山一樹投手が無念の5回6失点KOとなった。「序盤から大量失点で先発として試合をつくることができなかった」。初回、いきなり山川に先制3ランを献上。2回に1点を追加されると4回にはオグレディに3号2ランを被弾。「チームが連勝中でいい雰囲気の中、ふがいない投球をしてしまった。野手の方、中継ぎの方に申し訳ない」と、猛省していた。