高卒2年目の巨人中山礼都内野手(20)が、2試合連続プロ2度目のスタメンで光り輝いた。4点ビハインドとなった直後の3回先頭、プロ初安打でチームを勢いづけた。追い込まれながらもヤクルト原の144キロ高め直球を左前に運んだ。それでも「そこでのうれしさというよりは、相手の隙もあるかなと思ったので、次の塁を狙う姿勢は意識してやりました」と、集中した表情で次の塁を貪欲に狙った。

積極性が光った。2死一塁からは、プロ初盗塁の二盗を成功させた。そのまま丸の中前適時打で生還し、プロ初得点を挙げた。「盗塁に関しても春のキャンプからずっと亀井コーチといろいろ話をさせてもらって、盗塁も力を入れていた。すごくよかったと思います」と満足げな表情を浮かべた。

坂本、吉川の二遊間コンビの負傷離脱で、出番が巡ってきた。今オフに師匠吉川から譲り受けたグラブで軽快に二塁守備をこなし、ノーエラー。「自主トレで尚輝さんが僕のグラブをはめたときに、『前に使っていたもので似ている型がある』と言ってグラブをもらった。自分もいいなと思ったので今、使っています」と名手のグラブにあやかっている。「ファンもすごく声援を送ってくれるし、それがすごく力になりました。与えられたポジションで、勝利に貢献できるよう、これからも全力でやっていきます」。敗れはしたが、東京ドームの公式戦デビューで、若人らしくはつらつと輝いた。【小早川宗一郎】

◆中山礼都(なかやま・らいと)2002年(平14)4月12日、愛知県生まれ。沢上中時代は東海ボーイズに所属。中京大中京では1年夏からベンチ入り。2年秋には明治神宮大会で優勝。高校通算17本塁打。20年ドラフト3位で巨人入団。昨季は2軍で44試合出場し、0本塁打、12打点、打率3割9厘。50メートル走5秒9。遠投115メートル。182センチ、80キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸610万円。

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