上武大が平成国際大に勝利。全勝をキープし、優勝に王手をかけた。

今季、絶好調男・門叶直己外野手(4年=瀬戸内)が躍動した。

同点に追いついた2回2死二、三塁。打席には4月16日の常磐大戦でサイクル安打を達成した門叶。「流れを引き寄せるためにも、ここは絶対に打たないといけない。初球からしっかり振っていこう」と、狙いすました直球を中前に運び、勝ち越しの適時二塁打。6回にも得点に絡む左前安打を放ち、3安打2打点。この試合を終え、打率5割7分1厘、23安打、4本塁打。3部門でリーグトップを走っている。

超攻撃型の2番打者だ。これだけの打撃成績を残しながらも、打順は2番。「1発のあるバッターが後ろにいる。自分はあくまでつなぎの打撃です」と言い切る。この冬はトレーニングで体を強化。毎日1000スイング以上を振り込み「10割の力でなく7割でも打球が飛ぶようになった」と手応えをつかみ、逆方向への打撃で幅が広がった。「自分は調子に乗ってしまうタイプなので、常にひた向きに。次、次とつなぐ意識がいいんです」。長打に、単打。器用に打ち分け、好成績につなげている。

この日、別会場で白鴎大が山梨学院大に勝利したため、15日に直接対決で上武大が勝利すれば優勝。白鴎大が勝利した場合は、8勝1敗で並び、プレーオフとなる。門叶は「自分の結果よりも、とにかくチームが勝てる打撃をしたいです」。チーム打撃の意識が生む好成績。門叶は、勝利の瞬間、チームメートの輪の中で、最高の笑顔を見せた。【保坂淑子】