DeNA今永昇太投手(28)が、自身の“流儀”を貫き、今季初勝利を3年ぶりの完封で飾った。

仲間との勝利のハイタッチ後、再び向かったのはマウンド。丁寧にならし、ベンチに戻った。プレートに砂が残ったことを心残りと言いながら「自分なりのポリシーというか考え。子どもたちもテレビを見てくれているだろうし、そういうところも伝えられたら」と説明した。

8回を終え、108球だったが、以心伝心で9回のマウンドに向かった。「特に志願したわけではなく、行って当然の球数と曜日なので」。完封へのこだわりもなく、むしろ完投に重きを置くのも“今永流”。失点は運や球場の広さも関係するが、完投は「ある程度、コンスタントな技術で達成できる」と独特の考え方からだった。

春季キャンプ中に左前腕の肉離れで離脱。復帰への過程でも、常に向上心と探求心を持ち合わせた。後輩の宮城から「キネティックアーム」と言われるトレーニング用品の話を聞き、シーズン開幕後に購入。「やれることは何でもやる」と試した。チームの連敗を3で止めたが、今永は「他のチームの主戦投手は4、5勝してる中で、1勝したくらいでは喜んでいられないです」と今後の“反撃”を誓った。【久保賢吾】

▽DeNA三浦監督(今永の完封に)「真っすぐの走りが抜群に良かった。週の頭でああいうピッチングをしてくれるとチーム全体も勢いがつくし、非常に大きな完封」

【関連記事】DeNAニュース一覧