東洋大が立正大を下し、15年秋以来、7度目の2部優勝を決めた。全5カードで勝ち点を挙げ、2季ぶりの1部復帰に向け、入れ替え戦に挑む。

投打の軸が役割を果たした。投げては最速154キロの3年生左腕、細野晴希投手(東亜学園)が9回途中2安打2失点。9三振を奪い勝利に導いた。2部優勝に「素直にうれしいです。目標の1つでもあったので。ただ、ここから試合が続きます。気を引き締めていきたいです」と入れ替え戦を見据えた。

“自己暗示”でリベンジを果たした。24日は中継ぎで登板も、1回1/3を3四球の2失点。制球が乱れての結果に登板後は精神的に落ち込んだという。立ち直るべく、とにかく口を動かした。「昨日は自分に言い聞かせてました。『このままじゃダメだ』って何度も。ポジティブな言葉を発すると、勝手に気持ちが高まるんです」。1日で心を回復させて好投につなげた。

打っては主将で4番の小口仁太郎内野手(4年=智弁学園)が、先制打を含む2安打3打点の活躍をみせた。今季は打点王を目標掲げていたが「チームを絶対勝たせたい。チャンスで1本打ちたい。その気持ちだけで打席に立ってました。正直、(打点王のことは)気にしてなかったんです」と笑った。

優勝の瞬間は、一塁を守っていた小口の元に細野が一目散に駆け寄り、笑顔で喜びを分かち合った。杉本泰彦監督(62)は「細野は昨日が全然ダメだったんです。1日で修正してくれて、そこが大きかったですね。(小口は)頑張ってくれましたね。すごくキャプテンシーを発揮してくれた」とたたえた。