ファンのモヤモヤを解消する「酸素」が供給された! 楽天浅村栄斗内野手(31)が、2安打3打点の活躍。この日のチーム全得点をたたき出し、本拠地での連敗を7で止めた。仙台のファンへ5月10日ロッテ戦以来の勝利をプレゼント。試合後はグラウンドを1周し、ファンからの拍手に手を上げて応えた。

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1回1死三塁で迎えた第1打席。浅村はカウント2-1から甘く入った112キロのシンカーを振り抜いた。左翼へ運ぶ適時打。チームに先制点をもたらした。1点リードの7回2死二、三塁でも、カウント1ストライクから低めのスライダーを鋭くスイング。左翼へ2点適時打を放ち、ヤクルトを突き放した。同学年の先発則本を援護。「ノリも頑張っていましたし、1点でも多くと思って打席に入った」。チーム全打点をたたき出す活躍を見せた。

浅村が打つと、ファンの間で「酸素」の言葉が飛び交う。元々は妻でスポーツキャスターの淡輪ゆきの発言が由来。20年10月8日の日本ハム戦、中継の副音声でゲスト解説として出演し「浅村のヒットは私の酸素です」とコメントした。瞬く間にファンへと広まり、翌9日には球団が「浅村のヒットは私の酸素」タオルの発売を発表。それからは浅村が快音を響かせるたびに、「酸素」の言葉が乱立するように。ファンおなじみの“名言”となった。

酸素がないと呼吸ができない。不動の3番打者。チャンスで打席が回ってくることも多い。5月は打率2割6厘と苦しんだ。「自分の調子でチームが左右されるというのはずっと思っていること」と強い責任感を持つ。それでもトンネルは抜けつつある。「インサイドとアウトサイド問わずに、しっかりと自分の打てるボールは打ちにいこうとずっとしている。そこは変えずに、今日はストライクとボールをしっかりと選びながら打てたので、いい傾向かなと思う」。つかんだ手応えで、さらに酸素を供給していく。【湯本勝大】

▽楽天石井GM兼監督(本拠地での連敗を7で止め)「週末試合があることが多くて、ファンの方々が来てくれる中、楽しく帰宅させてあげられなかったのがちょっと気になっていた。今日はいいゲームができたと思います」

▽楽天松井裕(5月本拠地初登板で13セーブ目)「土日で、多くのファンの皆さんが足を運んでくれていたので、ホームランは打たれましたけど、勝ち試合を久しぶりにお見せできて良かったです」

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