29季ぶりの扉が開いた。2部優勝の明学大が1部最下位の帝京大を下し、2008年春以来、14年ぶりの1部復帰を決めた。

明学大は1回に4番・山崎倫太郎内野手(2年=佼成学園)の2点適時二塁打で先制。主導権を握り、3回までに5点を奪った。

投げては先発の最速150キロ右腕・佐藤幹投手(4年=駿台甲府)が8回を3失点。この日は140キロ台の直球に100キロ台のカーブを組み合わせ「直球が走っていなかった分、緩急で打ち取ろうと意識していました。ドキドキしながらも最後まで投げきることが出来ました」と笑顔で振り返った。

2020年1月に監督に就任し、約2年半でチームを1部復帰に導いた金井信聡(みちさと)監督(58)は試合後、ナインに「名将!」と手招きされ、胴上げを受けた。その後、選手の輪から離れると涙を流した。「選手たちの前ではあまり見せたくないんですけど、さすがに今日はね…」と、ほっとした表情で振り返った。