阪神佐藤輝明内野手(23)が、苦手の広島床田撃ちから7月反攻に出る。6日にスライド先発する左腕に、昨季は1発を含む打率2割8分6厘の成績を残したが、今季10打数無安打でからっきし。チームも3戦3敗で防御率1・17に抑え込まれている。「床田投手にはいっつもやられている。何とかチームに勝ちをつけられるように頑張ります」とリベンジを誓った。

今季11戦未勝利の広島に勝つために、打倒床田は避けては通れない。当然、期待は4番にかかる。矢野監督も「床田に関しては輝も相性良くない。輝とか悠輔(大山)が、走者がいる時にどうかえすかが大事になる」とキーマンに指名。球宴まで残り17試合。6個ある借金完済のためにも、主砲の爆発は不可欠だ。

ルーキーイヤーの昨年は6月まで絶好調だったが、7月に苦しんだ。打率2割2分7厘、1本塁打。不振は東京五輪明けも続き、NPB野手ワーストの59打席連続無安打記録もつくってしまった。今年もすでに酷暑だが「しっかり食べて、寝て、ケアしてバテないように」と夏バテ防止を誓う。「アイスも食べて頑張ります」。体力維持が、夏場の好不調のカギになることは教訓として自覚している。

ここまで14本塁打はリーグ8位。成績面で納得していない点について「全部じゃないですか」ときっぱり。「もっとチャンスで打てるし、ホームランももっとほしい。後半に向けてもっと頑張らないといけない」と自らを鼓舞するように言った。満足するのは打ちまくってからだ。【中野椋】

 

○…29試合連続安打中の近本が、仕切り直して広島戦に臨む。雨天中止を受け、室内での打撃練習室などで体を動かした。球団記録の11年マートンの30試合まであと1、日本記録の79年高橋慶彦(広島)の33試合まであと4で、記録更新ウイークの期待が高まる。井上ヘッドコーチは「あいつはマイペースだから。しんどい時にバッティングしませんとか、ランニングを多めにしますとかは、自分でやってきている。近本に関してはそんなに心配していない」と静かに見守る。

○…ケラーが新球フォークに磨きをかける。開幕直後の2試合で計5失点して2軍降格。その間、湯浅のフォークを参考に新兵器を手に入れ、1軍復帰後は9試合でわずか1失点と安定感が光る。広島戦が雨天中止となったこの日は、矢野監督と握りについて話す場面もあった。「(フォークは)いろんなものを試している。勝ち負け関係なく、どんな時に投げても自分のピッチングをするだけ」。献身的に夏場のブルペンを支える。

▽阪神アルカンタラ(10日間のリフレッシュを経て1軍再合流)「本当に有意義な時間になった。便利に使ってもらったらと思う。ここから貢献できるようにがんばらなければいけない」

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