広島秋山翔吾外野手が連夜の火付け役となり、今季最多22安打15得点の大勝に導いた。2戦連発となる3号先制3ランで口火を切ると、2回には左中間への二塁打で攻撃を加速させた。四球を選んだ3回まで3イニング連続得点。7回の中前打で2戦連続猛打賞とした。2試合で計7安打の固め打ちで、打率を2割8分にまで上げた。

見せ場はいきなり訪れた。1回無死一、三塁。甘いカットボールを鋭く振り抜くと、打球は右翼席に吸い込まれた。「あれだけ1、2番がいい形で回してくれた。打球が上がるところにきたので、前に飛んでくれて良かった。あまり感触はそこまでよかったわけじゃないんですけど。結果として良かった」。秋山が打てば、打線はつながる。1回に原をKOするなど打者一巡の猛攻。その後も攻撃の手を緩めず、4回まで毎回得点の14得点で試合を決めた。

同点弾の前夜は逆転勝利を呼び、この日の先制弾は大量得点を呼んだ。秋山が打点を挙げた試合は5連勝となった。ヤクルトへの苦手意識を振り払うような今季同カード初の勝ち越しで、6月7日以来の貯金1となった。秋山効果で勝率5割以上、Aクラスでのシーズン折り返しを決めた。

▼広島が今季最多の22安打を放って大勝。この日は4安打の菊池涼を筆頭に6人が猛打賞。猛打賞のゲーム最多人数は48年巨人、50年大洋が記録した7人だが、広島では50年6月7日大洋戦、93年5月19日ヤクルト戦の6人に並ぶ球団最多タイ。また、菊池涼は1、2、3、4回にヒット。菊池涼が4イニング連続で安打を記録したのは、17年4月11日巨人戦以来2度目。4イニング以上の連続安打を2度マークした選手は、プロ野球史上初。