西武辻発彦監督(63)は試合後、自身の首の皮を引っ張りながら、笑った。

「かろうじて首位」

首位攻防戦でソフトバンクに3連勝とはならず、ゲーム差は“首の皮一枚”の0・5に縮まった。「そんなに甘くはなかったね」。ただ敵地で2勝1敗と勝ち越せたのは十分な結果で、表情は穏やかだった。

試合は先発エンスが2回と4回に2点ずつを失い、劣勢の展開となった。指揮官は「3点目の本塁打がね。四球でもと思ったんだけど」。4回、グラシアルに浴びた1発を悔やんだ。

ただ、敗戦の中でもチーム内の空気感に手応えを感じている。最後まで山川や若手が声を出し続けていた姿勢にうなずき、「引きずらないと思う。一喜一憂せず、負けたって次に向かっていく気持ちで戦っていければいい」。この3連戦は1番を外崎で固定し、3試合とも初回に先取点を奪えたのも光明になる。今後は基本的に打線を固定していくビジョンも描いた。

【ニッカン式スコア】31日のソフトバンク-西武戦詳細スコア