DeNA牧秀悟内野手(24)が決勝の適時二塁打を放ち、三浦大輔監督に通算100勝目となるメモリアル勝利をプレゼントした。

0-0で迎えた9回2死一、三塁、中日の守護神R・マルティネスから値千金の一打をマークした。チームは6度目の挑戦で4月1日以来、約4カ月ぶりの貯金生活に入った。

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牧はベース上で右手を高々と掲げ、最高潮に盛り上がるベンチの称賛に応えた。0-0で迎えた9回2死一、三塁。中日の守護神R・マルティネスから、値千金の決勝の適時二塁打を放った。「甘いボールじゃなかったですし、何とか食らいついていけた」。カウント1-2から、球界を代表する守護神のスプリットを右中間にはじき返した。

牧 ピッチャーがすごく頑張ってくれていましたし、関根さんが体を張って、(死球で)出塁してくれたので、何とか点を取りたいという気持ちでした。チーム全体が勝ちに向かっていく中で打てました。

自身の一打で、開幕4番を託してくれた三浦監督のメモリアル勝利を飾った。オープン戦中の3月上旬、指揮官から掛けられた言葉は「4番でいくぞ。ドッシリと構えてくれたらいい」。6月に打率2割7厘と不振に陥っても、オースティンが1軍合流しても「4番は牧です」と貫く信頼に結果で恩返しした。

9回を締めた山崎から監督室でウイニングボールをプレゼントされた三浦監督は「4番が決めてくれた。さすが、勝負強いです。みんなでつないでつないで、無失点で打線も1点取って、持ってきてくれました。家に飾りたいと思います」と笑顔。殊勲打の牧は「うれしいです。記念になればいいかなと思います」とかみしめた。

チームにとって、6度目の挑戦で4月1日以来、約4カ月ぶりの貯金生活に入った。シーズン序盤は新型コロナウイルス感染者の大量離脱などで苦しんだが、7月に10勝7敗2分けと盛り返し、後半戦は4連勝スタート。三浦監督は「まだまだですよ。貯金1で満足していられないですし、明日も試合があるわけですから。ここから1個1個積み重ねていく作業だと思います」とさらなる“反撃”を誓った。【久保賢吾】

○…坂本裕哉投手が、5回無失点と粘りの投球で試合を作った。課題の打線の2巡目の4回に2死満塁のピンチを背負ったが、土田を二ゴロ。要所で丁寧にコーナーを突いた。「調子自体あまり良くありませんでしたが、嶺井さんがうまくリードしてくれたおかげで無失点に抑えることができました」と感謝した。

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