ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、シーズン100試合目で「3冠王」に肉薄した。

広島16回戦(マツダスタジアム)で3安打をマーク。今季10度目の猛打賞を記録し、打率は3割2分2厘に急上昇した。リーグトップの中日大島に2毛差と、まさに肉薄。39本塁打、98打点はすでに独走状態で、令和初、18年ぶりの「3冠王」が現実味を帯びてきた。村上の孤軍奮闘むなしく、チームは今季3度目の4連敗を喫した。

◆3冠王メモ 過去に3冠王は7人、11度。最近では16年山田(ヤクルト)がチーム97試合目まで3部門トップに立っていたが、04年松中(ダイエー)を最後に3冠王は誕生していない。ロッテ時代の落合が最多の3度獲得し、38年秋の中島(巨人)と82年落合の29歳が最年少記録。この日、村上は今季10盗塁目を決め、3年連続2桁盗塁をマークしたが、歴代3冠王の盗塁は82年落合の8個が最多。22歳の村上は最年少3冠王に加え、史上初の2桁盗塁の3冠王を狙う。

◆2冠と3冠 3冠王は延べ11人しかいないが、打率、本塁打、打点のうち2部門が1位の2冠は延べ87人いる。本塁打と打点の2冠が延べ65人と最も多く、打率と本塁打、打率と打点の2冠がそれぞれ延べ11人。セ・リーグでは19年ソト(DeNA)20、21年岡本和(巨人)と本塁打、打点の2冠が3年続いている。