DeNAが天敵の阪神青柳に勝利し、19年7月以来の7連勝を達成した。

左打者7人をスタメンに並べた打線は、1回から3イニング連続で1点を奪って、5回3失点で攻略。先発今永は6回4安打無失点で今季8勝目を挙げ、バットでも適時打を放った。貯金を15年5月27日以来の2ケタに乗せ、首位ヤクルトとの4差をキープした。

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試合後、三浦監督が発した言葉が全てだった。今季4戦3敗、通算でも4勝14敗と苦戦する天敵の阪神青柳に勝利。「誰がって言うよりも、チームが勝ったというのが一番大きいと思います。立ち上がりからみんなが食らいついて、食らいついて、コツコツ積み上げた得点ですし、全員で積み上げた勝利だと思います」と充実感を漂わせた。

難攻不落の青柳対策として、9日の対戦に続き、先発投手の今永を含む左打者7人をスタメンに並べた。三浦監督自ら「今日はそういう形でスタートする」と宮崎、ソトに伝え、ベンチスタートを決定。不動のクリーンアップを変更し、3番佐野、4番牧の後の5番には今季青柳から本塁打を放った楠本を起用し、三塁には柴田を入れた。

指揮官の思い切った決断に選手が応えた。1回無死一塁、「青柳キラー」で昇格即スタメンの神里が左前打でチャンス拡大。佐野の併殺打の間に先制し、2回は今永が適時打、3回にも戸柱の適時打で追加点を挙げた。7安打中、6安打が左打者。三浦監督は「どうですかね」とけむに巻いたが、全てが中堅から逆方向への一打で、攻略への明確なビジョンも見えた。

チームは19年7月以来の7連勝を達成。貯金を15年5月27日以来の2ケタに乗せ、シーズン後半戦開幕前の全体ミーティングで掲げた「貯金10以上」にわずか17試合で達した。三浦監督は「今日のように1個ずつ積み上げていくしかないです。10以上なので。10の次は11を目指して頑張ります」と最大17・5差からの大逆転優勝に向け、次の目標を見据えた。【久保賢吾】

○…今永が投打で活躍し、阪神青柳に今季初勝利した。今季3度目の投げ合いで6回無失点と好投し、8勝目をマーク。バットでは2回に適時打を放った。首位ヤクルトに4差に接近する中、喜びとともに重圧もかかる。「寝付けなかったりする時もあるんですけど、こういう経験ができてることが幸せなんだと。そう思える時が必ず来ると思うので、逃げずに頑張ったと思えるシーズンにしたいです」と力を込めた。