日本ハムは前日27日のポンセのノーヒットノーラン勝利から一転、今季17度目の完封負けを喫した。ソフトバンク先発の千賀に6回までに9三振を奪われ、4安打無失点と打線が沈黙。150キロ超の速球と、“お化けフォーク”だけじゃない精度の高い多彩な変化球に翻弄(ほんろう)された。新庄剛志監督(50)は「千賀君はさすがでしたね!」と球団を通じたコメントで、相手エースを絶賛するしかなかった。

千賀攻略のチャンスが、なかったわけではない。0-1の4回1死二塁から、「ボスに『早めにタイミングを取って、ボールの速さを利用して打つように』と言われていた」という大卒2年目の古川裕が、内角の154キロをコンパクトなスイングではじき返し中前打。「なかなか打てない中、古川君がお手本のようなバッティングをしてくれました。収穫あり!」と指揮官も大喜びの一打だったが、本塁を狙った二走の近藤が、相手の堅守に阻まれ憤死。うまく捕手のブロックをかわして左足から滑り込んだように見えたが、BIGBOSS渾身(こんしん)のリクエストも、判定は覆らなかった。

チームは6カードぶりの勝ち越しならず、わずか1日で今季最多タイの借金24に逆戻り。金子野手総合コーチ兼打撃コーチは「エースクラスと、どう野球をしていくか。それぞれが、出塁するためにどう工夫するのかが大事」と、経験に乏しい打線の課題を挙げ「戦いながら覚えていけば、また一皮むけてくれると思う」と、伸び代に期待した。【中島宙恵】

○…加藤が6回1/3を7安打5失点で6敗目を喫した。0-1の6回1死から野村勇、グラシアルに連続二塁打を浴び2点目を与えると、7回1死満塁のピンチを招き降板。14日ロッテ戦以来2週間ぶりの白星はならず「中押しされた後、ランナーをためたところで降板する形になり中継ぎ陣に負担をかけてしまった。流れを作ることができず、申し訳ない」と反省した。

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