助けてギータ! ソフトバンクが、2試合連続で今季15度目の完封負けを喫した。散発4安打で3連敗。8月29日ロッテ戦の2回から26イニング連続無得点という惨状だ。深刻な貧打に陥り、藤本博史監督(58)は2日西武戦(ペイペイドーム)から「呼ぶ予定でいます」と、主砲柳田の1軍昇格を決断した。

柳田はコロナ陽性で、この日ウエスタン・リーグ、阪神戦(タマスタ筑後)で実戦復帰したばかり。「1番DH」でフル出場し、5打数無安打4三振だった。指揮官は「2軍で4三振5タコやったけど、キャプテンやしね。(1軍に)来るだけで雰囲気が変わってくる」と、起爆剤として期待を寄せた。16本塁打、59打点でチーム2冠の主砲に、ワラにもすがる思いだ。

とにかく「あと1本」がでない。2回は先頭今宮が中前打で出塁。2死一、二塁まで持っていったが、海野が三ゴロに倒れた。5回1死一、二塁では1番三森、2番野村勇が連続で空振り三振。7回2死三塁では途中出場の甲斐が二ゴロに終わった。指揮官が「スタメンで出ているメンバーは、打席で集中して、なんとか食らいついていくという気持ちがもう少し欲しい」と嘆くのも無理はない。

歴史的混戦のパ・リーグ。大詰めの終盤戦、9月最初のゲームを落とした。首位西武とは1ゲーム差。藤本監督は「この状態ではなかなか厳しい」と胸中を明かす。正念場の首位攻防戦は、キャプテン柳田の戦列復帰で、流れを変えたい。【只松憲】

○…ソフトバンク先発レイは7回3安打も、6四死球と制球に苦しみ4失点。3カ月ぶりの4敗目を喫した。0-0の2回にロッテ井上に右翼越え決勝ソロを献上。3回も直球が定まらずに3点を失った。右腕は「四死球が全てだと思います。無駄なランナーを出してしまい、自分で自分を苦しめてしまった。申し訳ないです」と肩を落とした。

○…高卒5年目のソフトバンク増田が、チーム唯一のマルチ安打と気を吐いた。5回は左翼フェンス直撃の二塁打、7回は右翼フェンス直撃の三塁打。広角に打ち分け、プロ初の2長打とパンチ力を発揮した。試合後は「ビハインドでなんとか流れを変えようと、チャンスメークをという気持ちだけでした。自分のできることしっかりやります」と引き締めた。

▽ソフトバンク三森(コロナ陽性から1軍復帰で4打数無安打)「しっかりと切り替えをし、明日はチームの力になれるようにしたいです」

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