西武が森友哉捕手(27)、山川穂高内野手(30)、呉念庭内野手(29)の3連発で挙げた3点を守り切り、ロッテに勝利した。

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クリーンアップの3連発-。優勝の流れを加速させるような光景だった。

それまで打線は石川の前に完璧に抑えられていた。無安打どころか、走者も出せずにいた。ただ、たまっていた分、強烈な破壊力を持って沈黙を打破した。

4回2死。口火を切ったのは3番森だった。フルカウントからの8球目。低め142キロカットボールを捉えた。打球は左中間へと伸びた。そのままフェンスを越えた。均衡を破る8号ソロに森は「(先発高橋)光成が頑張っていたので先制点が取れてよかったです」と話した。

これで終わらない。次は4番山川だ。またもフルカウントから。粘りに粘って13球目。低めの139キロカットボールをすくった。白球は左翼席の中段に飛び込んだ。38号となった山川は「2アウトランナー無しだったので狙っていました。打った瞬間いったと思いました。ファウルでうまく粘れていたので打ててよかったです」と振り返った。

どよめきは繰り返される。余韻冷めやらぬ中、仕上げは5番呉念庭だった。「狙ってました」。高めに浮いた3球目。127キロシンカーを捉えきって、右翼席に運んだ。「森、山川さんの連続ホームランで、そういう雰囲気というか、流れというか乗せてもらいました。3者連続ホームランを打ててよかったです」と胸を張った。

3者連続本塁打はチーム10度目。クリーンアップに限れば、18年9月24日楽天戦の浅村、山川、栗山以来だった。優勝するチームには、象徴的な場面というのがあるもの。試合前時点で、今季ベルーナドームでは36勝20敗。貯金を16も生み出し、大きく勝ち越すホームで1歩抜け出す戦果が欲しかった。歴史的な混パの中、大きな起爆剤となりそうな24球での3連発だった。【上田悠太】

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