西武辻監督は表情明るく、すがすがしく言った。1度、報道陣が待つ部屋を通り過ぎて取材拒否の“フリ”をしてから、しっかり笑顔で戻ってきて「本当に完敗ですよ。気持ちを切り替えてまたやるしかないね」。どっちに転ぶか分からない試合に敗れたのではない。投打にいいところなく、1-7。それが逆に、引きずる要素、堪える負けに一切ならなかった。

打線は3安打で1得点。4回、9回以外は1人の走者も出せず。4点を追う4回は無死から鈴木、源田が連打で好機をつくるも、前夜は3連発を放った森、山川、呉念庭の3人が内野ゴロで1得点。以降はチャンスも作れなかった。投げてはロッテ打線に2本塁打を含む14安打を浴びた。3者凡退は9回しかなかった。

外崎が腰痛で離脱し、先発の今井も疲労が抜けず、復帰が遅れている状況。指揮官は「試練ですな」。そう今を楽しむように、部屋を後にした。