阪神梅野隆太郎捕手(31)が攻守で伊藤将を支えた。

4回、押し出しで1点先制した直後の満塁チャンスで左前に2点適時打を放った。

「満塁で重圧がかかるところで(木浪)聖也がつないでくれた。三振だけは嫌やなと集中して何とか食らいついて、結果として大事なところで2点取れた。みんなでつないだ打線だったと思う」。実質、高梨をKOする一打。ワンサイドゲームへの分岐点だった。

マスク越しにも大奮闘した。対ヤクルト、対村上の研究を重ねて臨んだ。「前回、前々回と悔しい思いをしていた将司が、強い気持ちで最後まで投げ切れた。自分もやりがいがあった。(対村上も)将司と話し合って1打席1打席ちゃんとできた」。試合後は互いに背中をたたき合った。

お立ち台では「あさっても勝つば~い!」と高らかにファンに約束。充実感に満ちた表情だった。

○…木浪の意地が詰まった10球だった。4回無死満塁。3球で追い込まれたが、そこから高梨の力のある速球を次々とファウルにして、10球目のスライダーを見極めた。この先制点から大量得点につながった。矢野監督は「あいつも必死。自分の立場、状況を理解してチャンスをつかもうとしている。そういう思いは強い選手」と気持ちの入った打席を絶賛した。

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