中日小笠原慎之介投手(24)が自己最多タイの8勝目を挙げた。8回途中2失点で勝利に貢献。チームを3連勝に導いた。

8回1死二、三塁で大城に2点適時打を許すと交代が告げられた。ベンチに戻った小笠原は右手で右太ももをたたき、いら立ちをあらわにした。「途中で降りたのは2回連続なので、次はないと思ってしっかり調整したい」。3日ヤクルト戦も8回途中で降板。ロドリゲス、R・マルティネスを3連投させてしまった。「彼らには助けてもらってばかり。1日でも休ませてあげるのがベスト。長い回を投げるのがチームのニーズ」。大野雄、柳に次ぐ先発3本柱としての責任感をにじませた。

7回までは巨人打線を1安打無失点。最速150キロの直球に、カーブ、チェンジアップ、スライダーを絶妙にブレンドした。「福留さんから『俺だったら』という話をいっぱいしてもらった。配球の面も2年間いい勉強になった。勝てて良かった」。現役引退を表明し、巨人2連戦から同行する福留に最後の東京ドームで白星を贈った。

初の2桁勝利も射程に入れた。4年ぶりの完投、完封も意気込む。「投げてみたい。投げないといけない。そこも目標」。左腕は残り17試合で、自身の壁に挑戦する。【伊東大介】

○…A・マルティネスが先制8号ソロを含め4打数2安打2打点と打線をけん引した。9日巨人戦も先制適時打を放っており、「昨日もだが、先制点は大事なので取れたのは良かった。チームの勝利に貢献できる1発だった」と喜んだ。スタンドには名古屋から家族も観戦。約2カ月ぶりのアーチを見せられたカリビアンは、スタンドへ手でハートマークを作って喜びを分かち合った。

【ニッカン式スコア】10日の巨人-中日戦詳細スコア