ヤクルトが優勝マジックを再々点灯させた。2位DeNAとの直接対決2連戦の初戦をものにし、マジック11。最速優勝日は9月18日だ。

エースが投打に奮闘した。小川泰弘投手(32)が5回2死三塁で、DeNA大貫から先制の中前適時打を放った。好投を続ける相手右腕の直球が甘く入ったのを見逃さなかった。本職でも頼もしかった。2、3、4、5回と走者を出したが、緩急を巧みに使い、連打を許さない。7回5安打無失点で今季7勝目を挙げた。

前日の広島戦は、15失点の大敗だった。先発サイスニードが3回途中9失点。チームとしても、3回に球団ワーストに1点と迫る1イニング12失点を喫した。高津監督は「全体的に先発ピッチャーが早い段階でビッグイニングを作られてしまうゲームが続いている。先発がゲームをつくっていく展開にしていかないと、なかなか難しいですね」と厳しい表情で話していた。

そんな監督の憂いを吹き飛ばす、小川の投球だった。先発としてゲームをつくっただけでなく、バットでも貴重な先制打。投打にわたる活躍で、連覇へ大きく前進した。

ヒーローインタビューでは「とにかく攻める気持ちで投げていきましたし、強力打線だったので、とにかく分断できるように、そういう思いで粘っていこうと持って投げることができました。キャッチャーの中村としっかり話しあって、緩急を使いながら。真っすぐもそんなに速くないので、速く見せられるように工夫しながら投げられたと思います」と胸を張った。

5回の先制打については「必死に振りにいった結果が外野の前に落ちてくれて良かったです」と喜んだ。

優勝マジック点灯には「まだまだ厳しい戦いが残っていると思います。油断せずに、チーム一丸となって、また明日の試合に集中して全力で戦いたいと思います」と口元を引き締めた。

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