ソフトバンクが1日で首位に返り咲いた。柳田悠岐外野手(33)が、初回に先制&決勝の18号3ランを放った。チームは連敗を3で止め、勝率差でリーグトップに再浮上。またしても、2位西武、3位オリックスまでが0ゲーム差で並んだ。

主砲のバットが勝利への道を開いた。初回1死一、二塁の好機でオリックス山崎福の変化球を左翼スタンドまで運んだ。柳田らしい逆方向への1発。着弾を見届けると、珍しくガッツポーズも飛び出し「しっかりスイングできましたし、集中できて良かったです」。重要な一戦で、一振りで大きな先制点をもたらした。

新型コロナ陽性から2日に1軍復帰。2軍戦に1試合出たのみという急仕上げだったが、3回にも二塁打を放ち、復帰後初の複数安打をマーク。これで6試合連続安打と状態を上げてきた。

勝負の11連戦初戦だった10日は、相手エース山本を打ち崩せずに完敗。この日も3回までに4点をリードしたが、以降の好機では追加点を奪えなかった。さらに守備陣にも3失策が出て、最後は1点差まで迫られた。薄氷の勝利に藤本監督は「胃が痛い。ミスが一番痛いところで連発したからね」と肝を冷やした。

殊勲の柳田も顔に疲労を浮かべながら「疲れました。本当に疲れました。ハラハラドキドキ、そんな感じです。連戦なのでしっかり早く寝て休みたい」。まだまだ続くつばぜり合い。12日からは本拠地で、0差で並ぶ2位西武を迎え撃つ。【山本大地】

○…三森が5月29日の広島戦(ペイペイドーム)以来、約3カ月半ぶりの7号ソロを放って勝利に貢献した。3点リードの3回先頭打者で山崎福のシュートを仕留めた。「とにかくタイミングを合わせてスイングすることだけを考えました。完璧に捉えることができました」。自画自賛の1発に笑顔でホームイン。初回には右前打を放ち4試合ぶりのマルチ安打。ただ、守備では6回にタイムリーエラーを犯し試合後は反省顔だった。

▼千賀が今季10勝目を挙げ、16年から7年連続2桁勝利。2桁勝利を7年以上続けたのは96~02年西口(西武)以来で、ソフトバンクでは南海時代の48~54年柚木7年、56~63年皆川8年、58~64年杉浦7年、82~88年山内孝7年に次いで5人目。千賀の黒星はすべて1桁で、今季もまだ5敗。オール勝ち越しで7年連続2桁勝利ならば、ソフトバンクでは56~63年皆川以来2人目。

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