重量打線の準備OKだ! 阪神2軍は5日、日本海オセアンリーグ選抜と練習試合(鳴尾浜)を行い、ジェフリー・マルテ内野手(31)が「3番三塁」で先発した。5回まで出場し、3打席で1安打2四球。守備では邪飛を処理しただけで、「飛んでこなかったけど、(守れて)よかった」と話した。右足故障の影響で9月中旬からは代打出場のみ。本職は一塁で、最後に三塁を守ったのは、昨年8月31日中日戦。CSでは好調の原口を一塁で起用する方向。攻撃力アップの秘策として、マルテ三塁のオプションを試した。

この日は陽川も6番左翼で出場し、初回に右腕相手に左翼ネットへ突き刺す豪快な3ランで猛アピールした。今季の対左腕は打率3割5分7厘を誇り、8連敗中の敵地横浜でも今季4割6分2厘と結果を残す。マルテが途中交代した場合は、陽川を左翼で起用し、攻撃力を維持する。そのケースを想定し、甲子園での1軍練習では、大山が右翼でノックを受けた。

今季はDeNAとの相性が悪い上に、左腕に対し、8月以降10連敗を含む2勝13敗と左腕アレルギーを克服できていない。DeNAの初戦先発は今永が予想され、苦戦は必至だ。矢野監督は「点を取らんとね。引き分けじゃダメなんで。もちろん、守りも考えていかなあかんけど」と、重量打線の編成を視野に入れ、強力投手陣を援護する。【石橋隆雄】

○…原口が2軍練習試合に志願で出場し、2安打と好調を維持した。初回1死一塁で右前打を放ち、相手のミスを見逃さずに二塁に進塁。チャンスを広げた。3回無死一塁でも中前打を放った。CSでは5番起用が濃厚。「生きた球を見られて自分の感覚も確認できてよかった。そこまで時間がないので、いい体の状態で入っていけるようにしたい」と意気込んだ。

○…江越が6日から1軍に昇格する。この日行われた2軍練習試合では、初回に右翼へ先制弾を放ち、首脳陣にアピール。9月のウエスタン・リーグでは9試合に出場し、4本の本塁打をマーク。9月16日のソフトバンク戦ではサヨナラ3ランを放つなど、打撃好調だ。

○…阪神藤浪が2軍練習試合で調整登板し、1回3安打2失点1四球で降板した。4点リードの7回に、9月23日広島戦以来のマウンド。左翼線二塁打に右翼線への適時三塁打を許すなど2点を失った。変化球を多めに投じ、直球の最速は157キロをマーク。CSでは中継ぎ待機する右腕は「最近少し精度が悪かった、カットボールを使ってくれ、と(捕手に)話しました。ベストではないですが、多少感覚はつかめた」と振り返った。

○…森木が2軍練習試合の9回に登板し、1回無安打無失点で抑えた。「今日はそれなりに腕を振れていた。もうちょっとボールを操れたら」。久保田2軍投手コーチは「ファーム選手権では先発ではないので、緊迫した場面で登板する可能性もある。そのことも含めて抑えを試してみました」とファーム日本一を決める舞台での守護神起用の可能性を明かした。

クライマックスシリーズ日程と組み合わせ