日本ハム達孝太投手(18)が、10日に開幕する「みやざきフェニックス・リーグ」の日本独立リーグ選抜戦(生目第2)で“開幕投手”を務める。8日、秋季練習を行う千葉・鎌ケ谷でブルペン入りし、準備を完了した。既に加藤貴之投手(30)に内定した新球場での来季開幕投手を「諦めない」と公言する未来のエース候補が、猛アピールで大役奪取を狙う。

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フェニックス・リーグ参加を前に、1年目の達が“開幕”の準備を終えた。初戦の日本独立リーグ選抜戦で先発予定。この日、投内連係やブルペン投球をこなした右腕は「自分の課題をしっかり克服することがメイン。来年につながるように、なるべく球数少なく、長いイニングを投げられればベスト」と、意気込んだ。

プロ入り時に立てた明確な目標を、まだ諦めていない。来年3月に北広島市に開業する、新球場での開幕投手だ。「諦めたら終わり。全然いけるなと思っています」と、自分自身を鼓舞する。来季の開幕投手については、既に新庄監督が「左のエース」加藤を指名。それでも、批判承知で「自分が目指しているもの。納得できるまで、とことんやりたい」と心はブレず「そっちの方が、面白くないですか? 後から選ばれて抑えた、みたいな」と、勝ち気な目を輝かせた。

高卒とは思えないほどの知性派だ。球団の方針で、高卒新人は今季、2軍での肉体強化が最重要課題とされたが、入団時から筋肉だけで約5キロの増量に成功した。1年で2キロ増なら上出来という目標を、軽々クリア。「自分でもびっくり。筋力がついて下半身が強くなったことで、より低い位置(重心)で足を使ったフォームで投げられるようになった」と、手応えを口にした。

来季開幕投手を奪うには、誰もが納得できるような投球を見せることが絶対条件。9月25日の初登板(対楽天)は3回1安打無失点と大器の片りんを見せた。限られた時間の中で、どこまで目標に近づくことが出来るか。勝負はもう、始まっている。【中島宙恵】

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