日本ハム新庄剛志監督(50)が19日、阪神からトレード移籍が決まった江越大賀外野手(29)と斎藤友貴哉投手(27)の2人を「新庄覚醒工場」で大化けさせることを明かした。この日、都内で行われたドラフト会議前日のスカウト会議に出席。会議後に取材に応じた新庄監督は、新加入の2選手について「いやマジで、付きっきりで(教える)」と宣言。恩師の野村克也氏が他球団を戦力外となった選手を再活躍させた「野村再生工場」ばりに、2選手のポテンシャルを開花させることを誓った。

江越については「ウワサによると僕と同じくらいの、僕が現役の時の守備やら足のスピード、すごいものを持っていると。僕はずっと見たわけじゃないんで。でも、盗塁とかも2軍のゲームを見ていたら、ちょっとタイプ的にはイノシシっぽい。ダーッとパワーで走塁もしていたし。バッティングに関してはもう、今までやったことは全部、今まで教えてもらったこと、小さい頃からやってきたバッティングは全て今日、捨ててもらって。僕が言うバッティングを付きっきりで教えて化けさせたいというのがありますね。それだけの身体能力がある選手だと思うんで」と、打撃指導を自ら行って覚醒させるつもりだ。

斎藤については「ボールが、ものすごく速いピッチャーなので。なんで1軍で活躍できないんだというのを僕が判断して『あ、ここだ!』というのが、たぶんポーンッと出てくると思うので(改善させたい)。あとはメンタル的な問題。マウンドで、どういうふうに踊るように投げさせるかというのはテーマにも置いているし」と、自ら課題をあぶり出して飛躍へのきっかけを与えるつもりだ。

また、新庄監督は宮崎で開催中のフェニックスリーグに江越と斎藤が参加する可能性について問われると、「行った方がいいと思いますよ。なんなら向こうから行きたい、というようなことを言ってくれたらもっとうれしい」と、志願参加してくれることを期待。「チャンスですよ、本当に。トレードで来て、監督が変わって、アピールの仕方も変わってくるし。これチャンスなので。姿を見せて、どんどんどんどん、ダメなものもいいものもアピールしていった方が。オレだけではなくてもコーチにも。コーチがめちゃくちゃいいよ、と言うのであれば、じゃあ使ってみましょうかとなるし。もしタイガースでやっていたころと変わらなかったら、また2軍の生活だろうし。その辺は、僕はもう来年に関しては厳しく、固定していくというね」と、話した。