ヤクルト小川泰弘投手(32)が5回6安打2失点で白星を手にした。日本シリーズ3度目の登板で、自身初勝利。試合後は笑顔よりも「何とか試合をつくることができてホッとしました」と安堵(あんど)の表情が先に出た。

初回は3者凡退に抑えたが、2点先制をもらった直後の2回、先頭の吉田正に四球を与えた。1死から直球ばかり単打3連打を浴び、1失点。さらに2死から押し出しの四球で同点を許した。

だが、3回以降は0を重ねた。5回には再び2死満塁を招いたが、踏ん張った。「(2回は)慎重に入ったこともあったんですが、初戦で意識付けしたかった。もう少しストライク先行ができれば違った。(5回は)粘りしかなかったですし、最後は気持ちで。それだけです」と率直に振り返った。

練習前、高津監督が「全力を尽くす」と訓示。それを聞いたエースは「持っているもの全てを出そう」という思いで臨んだ。「苦しいところもあったんですけど、最後、出し尽くせたかなと思います」と指揮官の思いにも応えた。

高津監督は「正直、あまり状態は良くなかったです。ストライク、ボールがはっきりしていた。ただ、ランナーを出して、次のバッターをどう抑えるか。よく粘れたのかなと。昨日、勝ち投手になって欲しいと言いましたけど、実際になったので、ナイスピッチングだったと言いたいですね」とねぎらった。結果が全てでもある短期決戦。小川は結果で示した。

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