ソフトバンク牧原大成内野手(30)が「ジョーカー」を卒業し、センター定位置を狙う。宮崎秋季キャンプ第1クール3日目の5日、取材対応し「センターで行きます」と、今季終盤に守る機会の多かった中堅のポジションに絞り、レギュラーどりの意気込みを語った。

いつまでも便利屋でいるつもりはない。今季は内外野のあらゆるポジションに代打もこなす「ジョーカー」としてスタート。終盤は先発起用が増え、自己最多の120試合に出場したが、規定打席にはあと2打席足りなかった。

どこを守っても堅実な守備を見せてチームを支えたが、すべてのポジションでゴールデングラブ賞対象となるチーム試合数の1/2以上に届いていない。どちらも一気に解消するためには、1つのポジションで不動の存在になることが近道だ。

自主的に参加している今キャンプでは、センターのポジションでフリー打撃の打球を追う時間を増やしている。「今年、(後半は)自分がセンターでずっと出続けたので。取ってしまおうかなという気持ちはあります」と、本職の内野ではなく、守備範囲の広さと素早く正確なスローイングが生かせる中堅に照準を合わせた。

藤本監督も「レギュラーは白紙と言っている。春のキャンプからアピールしてくれたら。今年の実績はあるわけやから」と、牧原大の意欲的な姿を歓迎。来季は「ジョーカー」ではなく「センター牧原大」としてフィールドに立ち続ける。【山本大地】

▼今季の牧原大は120試合に出場し、スタメン出場は101試合。ポジション別の先発試合数は二塁35、三塁14、遊撃5、中堅47。シーズン終盤は中堅に固定された。

○…ルーキー野村勇が、秋季キャンプで複数ポジションに挑む。今季は二塁、三塁での出場が多かったが、この日のシートノックでは遊撃に入り、外野守備の練習も始めている。「サードを守ることが多かったけど、ショート、セカンドの技術面を上げたい。外野も守れと言われているので、どこでも守れるように」。今季10本塁打した打撃を生かすためにも、選択肢を広げていく。

○…津森が秋季キャンプで初ブルペンに入った。新任の斉藤投手コーチからも熱心に指導を受けながら投球。上体を使いすぎずに、下半身を使うことなどを助言され「意識していることはできたかなと思います」。今季は5月終了時点で防御率0点台だったが、最終的には2・91に。「後半に落ちたところもあったので、1年間、安定した投球をできるように」とレベルアップを誓った。

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