阪神は5日、高知・安芸で実施中の秋季キャンプ第2クール初日を終えた。同日に行われた侍ジャパン強化試合の日本ハム戦(東京ドーム)に「1番中堅」で出場した近本光司外野手(27)について、来季の出塁することの重要性を説いた。指揮官の一問一答は以下の通り。

 

--阪神勢の野手が3人侍でスタメンはうれしい

「うれしいけどな。まあそら、ああいう経験はなかなかな、そんなな、出ようと思っても選ばれんと出れんとこやからな、ジャパンっていうのはな。それで、なあ、一回りも二回りもな、よくなってくれたらいいけどな。経験はな、そんななかなかできへんからな。呼ばれんと」

--今日の映像は見る

「誰も撮れへんよ。まあまだな、(中野が)セカンドやったのもどうのこうの言う時期じゃないやろ」

--1番近本がヒットでかえった

「近本はやっぱ1番の方がやっぱ適してると思うけどな」

--彼の足は武器

「だから、その、武器っていうか、だって武器よりも盗塁王とるな、当たり前のことやんか。走れるんやったら走ったらええんやからな、当たり前のことをやったらええと思う。そんなんもう、なあ、無理やり足を使いたいから走れやなしに、なあ。走れる足があるわけやからさあ。そういうのは普通に使わんと。やっぱりなあ、武器なわけやからなあ、はっきり言って」

--彼の場合は出塁率もある

「そうやな。だからだんだんな、四球とかいろんなな、ガムシャラにヒットだけ打ちにいくんでなしにな、役割として、3番打ってる時はちょっと返さなあかんとかそういうのがあったかもわからんけどな、1番打たせたらとにかく塁に出なさいよと。どんな形でもな。今年の最後に言ったけど、最多安打より最高出塁率やで。俺はそっちの方が価値があると思うけどな」

--4割前後あれば

「そら4割打ったらすごいで。最多安打とって打率が3割切ったいうたらちょっとなあ。最多安打取るなら首位打者争いするくらいじゃないと価値がないと思うな。中野も最多安打とってても打率が2割7分じゃな。寂しいよな。はっきり言って」

--初回に1死三塁をつくる機会を増やしたい

「後ろのバッターに打ちやすい環境をつくったらなあかんからな。楽な環境をな。1つ例を出すと無死一、二塁で『打て』のサインになったらな、ゲッツーでもええんや。2死三塁。次のバッターはものすごい打ちやすいんよ。それが『打て』言うとんのに右打ちするような変な打ち方でポップフライになって、1死一、二塁になったら次のバッターは打ちづらいで。だって2死三塁なら(凡退しても)なんの罪もないんやから。ゲッツーにもならんしな(笑い)。せやろ(笑い)。そういうことや。後ろのバッターに楽に(なるよう)つながんと。だから無死一、二塁でベンチから『打て』のサインが出たらゲッツーになっても、もう知らんぷりしとけばええんや。そういうことよ。進めて欲しいならバントとかサインを出すわけやから。それがベンチワークやからさ、そのへんの〓(繋の車の下に凵)がりやな、打線のつながりをな」

--逆に言うとゲッツー覚悟でサインだす時も

「そりゃそうやんか、ゲッツーでもかまへんって。そういうことやんか。『打て』いうことは、何が起こるかわからへんからな。ゲッツーも起きるいうことやんか。だからそういう『打て』やから、俺が2軍(監督)の時もあったわな。二遊間とこで、この北川なんかがな打席立つと、無死一塁で『打て』のサインを出すとベンチがざわざわするんよ。なんでかっていったらゲッツー打つかもわからんと。俺知らんかった、俺はバッティングコーチやったからな。なにざわついとんやろと思ったら、北川が無理やり右方向に打とうとした。普通は『打て』のサインやのにな。極端に言ったらサイン無視よ。なんでそんな変な打ち方するんや。本人はゲッツー嫌やから、なんかおっつけてこう打ちにいって。ええ当たりやなくてセカンド正面でゲッツーよ。なんにも意味ないやん。北川なんか俺2軍のときなんか、『ゲッツー打つんやったらもう引っ張ってな、ええ当たりのショートゴロ打て』言うた。そのゲッツーの方が納得するからさ。そういう打ち方しとったら三遊間抜けていくようになったんや。だからランナー一塁で『打て』やから一、三塁にする必要ないやん。『打て』やから、無死一、二塁でええわけやからな。一、三塁にしてほしかったら、ええカウントでエンドランやってな。うまいこといったら一、三塁になるとかな。それがサインやんか。でも普通に打てやから、ゲッツーでもしゃあないやんもう。『ゲッツー覚悟で思い切って打て』言うてるんやからな」

--それでゲッツーになってもベンチとしては

「全然なんにもないやん。『打て』出してる方が悪いやん」

--そういう話もおいおい選手にもする

「まあこんなんは実戦やから。でもコーチがそんなやつばっかしやろ(笑い)。藤本にしてもそうやし(笑い)。『打て』言うたのにバントしたやつもおったけどな。平野(恵一)とかな(笑い)。『バントするな』言うてるのに」

--打率が落ちないから

「そうや、打率が落ちない。それであわよくば内野安打まで考えとんねん。『打て』言うのにな(笑い)。あの辺は3割とか打ちたいから守りに入るんよ。いつも2割9分なんぼとかでちょろちょろちょろちょろしとるからな。3割打ちたいと思っているんやろうな。『打て』は『打て』と」

--今は意識を共有するミーティングをしているか

「今からの話よ。そんなんシーズンオフに入ったら忘れとるわ」

--2月の春季キャンプではやっていく

「キャンプになってな。実戦が近くなったらな。だからあれやんか。意識やんか。『打て』の意識とかな。『待て』の意識とかな。例えば『待て』が出たら、これカウント整ったら何かサイン出るんちゃうかとかな。そういう先、先の、何かありそうなというな。作戦的にな。一番ちゃんとせなあかんのは『打て』だから全部打つんじゃないということやな。『打て』のサインでボール球だったら見送ったらボールやからな。今のやつは『打て』と言ったらくそボールでも打ちにいく(笑い)。ただ単に『打て』だから、『次は絶対にバットを振ったる』と思っていて、ちょっとそういう感じはあるやろ。ノーツーとかで打てと言ったら、何でもかんでもバットを振りにいきよる。ちょっとそういう感じは見えたもんな、見とってな」

--近本に出塁率の重要性は伝えていくか

「そら、おーん。直接はまだ近本には言うてないけど。それは出塁率やで、1番は。2番も考えたらクリーンアップの前に塁に出るというのは得点力が上がるのは間違いないと思う。打てるやつがクリーンアップにおるんやからな」

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