栗山ジャパン初の海外勢との戦いを前に、村神様に新たな栄誉が加わった。侍ジャパンの4番村上宗隆内野手(22)が8日、「正力松太郎賞」の選考委員会が開かれ、史上5人目の特別賞に選出された。札幌ドームでのチーム練習前に知り「光栄に思います。これまで頑張ってきたご褒美かなと思いますし、日本一になれませんでしたけど、栄誉ある賞をいただけて良かった」と喜びを語った。

過去には04年イチロー(マリナーズ)、13年田中将大(楽天)、21年大谷翔平(エンゼルス)、同年の侍ジャパン稲葉篤紀監督が受賞した超一流の証し。ソフトバンクの王球団会長の強い推薦があったことを伝え聞き「ありがたいです」と感謝。「続けていけるように頑張りたい」と誓った。

「これはシーズンの結果」と気持ちは目の前の戦いへ切り替わっている。9日から来春WBC1次ラウンド同組のオーストラリアとの2連戦。「違う形で緊張感もあります。勝てるように頑張りたい」。この日は内野用グラブで一塁守備にも就いた。強化試合では2試合連続アーチ。昨夏の東京五輪決勝も含めると代表戦は3試合連発中だ。驚異の“4戦連発”でライバルの度肝を抜く。【中野椋】

◆正力松太郎賞 日本のプロ野球の発展に功績を残した正力松太郎氏を記念し、1977年(昭52)に制定。プロ野球界に貢献した監督、コーチ、選手、審判員を対象に、選考委員が選出。受賞者の最多はソフトバンク工藤監督の5度。賞金500万円、特別賞は300万円。

◆選考委員 王貞治(ソフトバンク球団会長)杉下茂(野球評論家、解説者)中西太(同上)山本浩二(同上)門田隆将(ジャーナリスト)※王氏と中西氏は欠席で委任状を提出

▽日本甲斐(来春WBC1次ラウンドで同組のオーストラリア2連戦へ向けて)「来年につながる試合にもなると思う。いろんなものを僕も吸収できるように、また栗山監督の野球も吸収できるような2試合にできたら」

▽日本山崎颯(WBC球について)「ちょっと僕は滑る感じはありました。時間はないですけど、キャッチボールで慣れさせながらやってます」