ソフトバンクからドラフト6位で指名された桐蔭横浜大・吉田賢吾捕手(21)が16日、横浜市内のホテルで契約金4000万円、年俸800万円で仮契約した(金額は推定)。

福山アマスカウトチーフ、松本アマスカウトと対面し「実感が湧いてきました。打てる捕手と評価していただいている。期待に応えたい」と表情を引き締めた。

「将来的なおっきな目標」と3割30本100打点を掲げた。やわらかくクセのないフォームから力強く広角に打ち返す。大学2年で、西武渡部とクリーンアップを組み「強くボールとバットの芯を当てることを課題に振ってきた」とコンタクト能力を磨いた。大学通算15本塁打で右の強打者に成長した。

「小さいことの積み重ねを大事に」が信条だ。プロ野球選手を目指し、毎朝午前3時起床で始発電車でグラウンドへ通い、同6時30分からバットを振った。桐蔭横浜大の斉藤博久監督は「4年間1日も欠かさない芯の強い選手」と、精神的な強さも身に着けて夢をかなえた。

今秋、リーグ優勝を果たしたが、関東地区大学野球選手権で初戦敗退。明治神宮野球大会出場を逃した。試合後のミーティングで「みんなを勝たせられなくてごめん…申し訳ない」と号泣した。この悔しさはプロの世界で。「積極的に取り組んでいきたい」と決意を固くした。【保坂淑子】