「2・26」虎の師弟対決!セ・パ両リーグは15日、来春のオープン戦日程を発表した。注目は沖縄キャンプ中の2月26日に名護で実現する阪神岡田彰布監督(65)と日本ハム新庄剛志監督(50)との阪神OB対決だ。理詰めの岡田采配と奇想天外な新庄采配の激突は興味深いマッチアップ。このほか阪神は18試合中10試合でオリックス、ヤクルトのセパV球団と対決するなど、新生チームにとって絶好の腕試しになりそうだ。

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岡田阪神VS新庄日本ハム。注目の師弟対決が、南国の地を熱く盛り上げそうだ。この日来春のオープン戦の日程が発表され、沖縄キャンプ終盤の2月26日に名護で阪神-日本ハム戦が組まれた。ともに現役時代にタテジマのユニホームを着た先輩後輩。ついに指揮官同士で対決する時がきた。

2人は阪神のベテラン、若手選手として90年から4年間チームメートだった。新庄監督がブレークした92年、「どうして僕はボール球を振るんでしょう?」と岡田先輩にアドバイスを求めたこともあった。

新庄監督が指導者になってからは、「岡田さんの野球って僕は大好き。なるほどなと思うことも多い」とぞっこん。テレビ解説や動画などで「岡田野球」を勉強し、シーズンに生かしていたという。今オフは両チームの間で渡辺諒&高浜、江越&斎藤のトレードが成立。岡田監督は「新庄は(渡辺は)エラーばかりすると言っていたけど悪くない」と笑って明かしたこともあった。奇想天外にプラス、理論派の岡田采配を参考にした新庄野球を、本家の岡田監督がどう迎え撃つのか。当日は日曜日で、チケット完売は確実。3月10、11日には甲子園でも日本ハム戦が組まれており、盛り上がることは間違いない。

阪神はオープン戦の注目カードが多い。今季ともにリーグ2連覇を果たし、日本シリーズでも熱戦を繰り広げたオリックスとヤクルト戦が18試合中、計10試合入った。しかも主力の登場が予想される開幕2週間前の週末に3連戦ずつ組まれ、新生岡田阪神の力量をはかる上で絶好の腕試しになる。また、コロナ禍で極力移動を控えていた関東遠征も2年ぶりに復活。3月22日には13年ぶりとなる東京ドームでの巨人戦が入った。

世界レベルの一大イベントも控える。来年3月に開催される第5回WBC直前には、同6日に侍ジャパンと、同7日には韓国代表との強化試合も組まれている。オープン戦、強化試合のどれもこれもが貴重で濃厚な20番勝負。3・31開幕DeNA戦で最高の船出を飾るべく、濃密な1カ月になりそうだ。【古財稜明】

◆阪神時代の岡田と新庄 新庄が1軍初昇格した91年は終盤の13試合出場で、当時主力の岡田との接点はあまりなかった。1軍で一緒にプレーしたのは92年から。5月26日の横浜戦(甲子園)でオマリーの故障離脱により、代役の7番三塁で出場した新庄は第1打席でプロ初本塁打。ブレークのきっかけとなった一戦の6番一塁が岡田で、打順が並び立っていた。オマリー復帰後は、岡田が代打に回ることが増えスタメンが激減。岡田は93年を最後にオリックスに移籍。新庄との共闘は2年で終わった。

ちなみに新庄は日本ハム移籍後、04年の長野での球宴で全セの岡田監督の前で、史上初の単独ホームスチールを成功させている。

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