DeNA山崎康晃投手(30)が17日、大分・津久見市内で行われた亜大出身プロ野球選手による野球教室に参加した。大分県内、21チーム386名の小学生が野球を通じて触れ合った。「子どもたちの笑顔を見るたび、僕もこういう環境で育って、プロ野球選手になったんだなぁ、と思いました」と、幼少時代の思いがよみがえり、「この中から1人でも多くのプロ野球選手が出るように。夢を与え続けていきたいと思います」と、気持ちを新たにした。

今年、メジャー移籍と悩んだ末、残留を決断。チームの優勝を目標に掲げる山崎は、これまでの相棒にも強気に宣戦布告した。亜大在学中から11年間、バッテリーを組んできた嶺井博希選手(31)が今年、FAでソフトバンクへ移籍。この日、ソフトバンクのユニホームを初めてファンの前で披露する姿を見て「先輩ですが、僕の良さを引き出してくれた相棒。寂しさもありますが、なんだろうなぁ…勝手に裏切られたような気持ちになっているというか…複雑な気持ちですね」と苦笑いを浮かべた。

しかし、他チームとなれば、これからはライバル。「正々堂々とインコースにデッドボールをぶつけていきたいなーって思います(笑い)」と宣戦布告。「絶対に抑える自信はあります!」と力を込めた。

津久見市は、67年、72年夏と津久見高校が全国制覇を果たしており「野球のまち」を掲げる。近年、野球人口が減少している中、再び野球熱を取り戻そう、と大分出身の生田勉監督(56)に声がかかり今回の野球教室が実現した。

野球人口の裾野を広げるために。参加21チームの中には「はじめての野球体験教室」の18名も参加。山崎をはじめ、亜大OB選手17名は野球の基本から熱心に指導した。野球に少しでも興味を持ってもらうために、子どもたちからの質問にも積極的に答える場面も。 野球少年から「お給料はいくらもらっているんですか?」と質問されると、「3億円だよ」と正直に返答。「えぇ~! 宝くじと同じだね~」と子どもたちらしい素直な反応に、笑顔を見せた。

「この子どもたちが、いずれプロ野球選手になれるように、僕らも野球を頑張っていかないといけないと思いました」。素直な子どもたちから、新たなパワーを受け、山崎はチーム優勝のために投げ続ける。

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