東都大学野球の青学大は29日、神奈川・相模原市のキャンパスで、23年度入学の入寮式を行い、10人の新入部員を迎えた。

指導者の紹介、安藤寧則監督(46)ら幹部のあいさつ、新入部員の自己紹介に続き、礼拝が執り行われた。緊張な面持ちの新入部員の中には、21年秋の明治神宮大会、昨春のセンバツ、そして昨秋の栃木国体と、3冠を達成した大阪桐蔭(大阪)の主将、星子天真内野手、東海大菅生(東京)のエースとして活躍し、プロからも注目された鈴木泰成投手の姿があった。星子は「安藤監督から、日本一をともに、と言われた。自分も高校時代は日本一にこだわってやってきた。そこに貢献したいと思いました」と気持ちを新たにした。

同級生に刺激を受けた。22日、卒業式でDeNAにドラフト1位で入団した大阪桐蔭の同級生・松尾汐恩(しおん)捕手(18)と再会。「プロに行くのはどんな選手なのか。松尾はプロの自主トレに参加して『自分の武器がなければダメだ』と教えてくれました」。自分の武器は何なのかー。「打撃です。強く振る力を身につけて、レギュラーを取りたい」と4年後のドラフト指名をしっかりと見据えた。

東海大菅生のエース右腕として21年センバツに出場し、最速148キロで8強入りに貢献した鈴木は「4年後のドラフト指名へ。やるからには1位にこだわりたい」と強い覚悟をのぞかせた。現役選手と一緒に毎日、トレーニング。万全な状態で入寮した。「強い覚悟をもってきました」と、すでに4年後に向けた戦いをスタートさせている。

勝てる投手を目指す。「完成度の高い投手になりたい。そうすればスピードも上がってくる。誰にも負けたくないので」と内に秘めた闘志を燃やす。「1年春から投げたい。そのために、しっかりと調整していきたいと思います」と力を込めた。

昨秋のリーグ戦では、優勝争いをしながら惜しくも3位と、悔しいシーズンで終えた青学大。今年こそは日本一へ。楽しみな1年生が、チームの大きな力になる。【保坂淑子】