キャンプインから球春到来。6年ぶりの「世界一決定戦」、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕も約1カ月後に迫ります。侍ジャパンへのエールを込め、「MY WBC」を紹介します。第1回は巨人編です。

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気心知れる仲であるBC・群馬の山上信吾投手(23)は、巨人戸郷のハートにすごみを見る。20年まで巨人の育成でプレーしていた右腕は「芯の強さ、気の強さ、ぶれない強さ。そこが彼がプロで活躍したところじゃないですか」とかわいく、尊敬できる1学年下の後輩を思い浮かべた。

1月も戸郷の故郷・宮崎での自主トレを2年連続で一緒に行った。約3週間を過ごし、帰京も同便。手荷物受取口からも仲良く並んで姿を見せた。戦う場が別カテゴリーとなった今も「仲がいい、それ以上の先輩ですかね」と信頼される。

強さはプライベートでも垣間見る。「辛麺を何人かで食べに行っても、辛さを抜いて食べたりとか。釜揚げうどんの店に行って、みんなはうどんを食べるけど、1人だけそばを食べていたりとか」と笑顔で懐かしむ。ゴルフでも、大事な一打でのスーパーショットを生み出す印象だ。

自主トレではストレッチ中もWBC球を手になじませる姿を見てきた。「アメリカ相手に投げたい」と大一番の登板を待ち望んでいた。世界一の決戦へ、腹をくくる姿にも、「勝負強さ、芯の強さが出るんじゃないですか」と活躍を予見した。【上田悠太】