開幕ローテへ大きく前進した。

ヤクルトのドラフト1位吉村貢司郎投手(25=東芝)がオープン戦で初先発し、3回56球を投げ2安打3奪三振無失点とロッテ打線を封じた。試合後「開幕ローテへ前進と捉えていいか」との質問に高津監督は「いいと思います」と太鼓判を押した。

新人離れしたマウンドだった。2回に2死満塁のピンチを背負ったがロッテ荻野にカウント3-2から、131キロスライダーでタイミングを外し、遊飛に打ち取った。「カウント的に狙って振ってくるだろう」と直球狙いを予測し、自ら変化球を要求。高津監督は「3-2で変化球が投げられるんだから大したものだよ」と評価した。

吉村は110キロ台のカーブも投げ「カウントも取れたし、勝負球でも使えるかなと。いろいろ試せて良かった」と淡々と語り、そもそも初先発にも「気持ちの面では全然問題なかった」と、動じるそぶりは皆無。

むしろ「真っすぐの精度が良くなかったのと、ピッチャー有利なカウントに持って行きたいところでボール、ボールと続いてしまった場面もあった」と課題点ばかりを挙げた。心配事は大学時代に発症した花粉症のことぐらい。それも「無事に(マウンドで)1度もくしゃみも出ず、全然大丈夫でした」と笑った。

先月25日の阪神戦では2番手で登板し、2回25球を投げ無安打無失点。オープン戦ではこの日を含め登板した全5イニングで無失点を続けている。

次回もこの日同様、日曜日(12日広島戦)に登板する方向で調整中。開幕ローテ入りへ向け「サンデー吉村」が定着するかもしれない。【三須一紀】

【関連記事】ヤクルトニュース一覧