阪神岡田彰布監督(65)は「メジャーで8点やから、しゃあないやんか。ええ勉強になったんちゃうか」とプラスにとらえた。

8失点すべてがメジャーのバットからだった。ヌートバー、吉田に適時打で1点ずつ、大谷には3ラン2発で6打点。指揮官は「大谷に打たれても別にええやんか。(シーズンで)対戦せえへんから」と笑い飛ばした。

先発才木は大谷に低めフォークをバックスクリーン右にたたき込まれた。「(見逃せば)ボールと思うけどな、フォークな。あれをあそこまで持っていかれるんやから、違うやんか」と、もう驚くしかなかった。

才木、西純の若手ローテーション候補に加え、中継ぎで期待するドラフト6位左腕富田も登板予定に組み込んだ。「経験やし、いい勉強になるんやから。奮起に変えて頑張ってほしい」と、メジャーとの格の違いを体感できたことが一番の収穫だった。

中野と湯浅が参加する侍ジャパンにも「調子のいい選手と悪い選手の差をすごく感じた。勝って当たり前というプレッシャーがあると思うが、全員の力で頑張ってほしい」とエールを送った。【石橋隆雄】

○…ドラフト1位森下翔太外野手(22=中大)が侍ジャパン戦でフルスイングを貫いた。5回2死から代打で途中出場。高橋奎との打席はフルカウントまで粘ったが、最後は直球に空を切った。第2打席は4番手湯浅の初球を強振し、右飛。試合前には、尊敬する大谷の打撃を間近で見学した。「本当に見ているだけで勉強になしましたし、別次元の人だなと思いました。しぐさから、打席に立った時の姿とか。雰囲気が出ていて、すごい」と目を輝かせていた。

○…原口が4回に代打で登場し、左腕高橋奎から二塁打を放った。147キロ外角直球を中堅左へはじき返すと、好判断で二塁を陥れた。「シーズンで当たる投手。そういうことも頭に入れながら。左腕でも特に打っていかないといけない」。チームは昨季3試合で2つの白星を献上した。今季右の代打の切り札となる男が、開幕前に相手左腕に嫌なイメージをつけた。

○…板山が侍ジャパン山本から唯一マルチ安打を記録し存在感を示した。「3番右翼」で出場。初回2死からは変化球を中前へはじき返した。さらに3回2死一塁からは山本の初球、真ん中低めのフォークを再び中前へ。岡田監督は「いやあ、ずっと調子いいよ」と目を細めた。ドラフト1位森下と争う正右翼手奪取へ、猛アピールを続ける。

○…西勇が韓国との強化試合(京セラドーム大阪)に先発する。前回登板の2月26日、日本ハムとのオープン戦では直球の出力などに手応えを感じだ2イニング。今回は「新しい変化球の配球のコンビネーションっていう感じで。せっかくキャンプで自分のできたパターンが実戦で体験できる機会なので、そこをしっかりできれば」とテーマを掲げ、シーズンへ向け準備を進める。

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