西武渡辺久信GM(57)が28日、ベルーナドームで報道陣に対応し、WBCで負傷した源田壮亮内野手(30)について、治療を最優先にさせる方針を決めたと明かした。

源田は3月10日のWBC1次ラウンド韓国戦(東京ドーム)の走塁中に、右手小指を骨折。同準々決勝でテーピングをしながら復帰し、侍ジャパンの世界一に貢献した。

負傷後、侍ジャパンの栗山監督から渡辺GMに何度も「ごめんなさい」との電話が入ったという。

渡辺GMは骨折箇所について「(小指付け根と)第2関節の間」とし「今は骨がくっつく時間が必要なので」という状況だと説明。源田本人は「開幕から出たい」と口にしていたものの、渡辺GMは「1年は長いので。彼の将来のこととかいろいろ考えて、そこまで無理する必要はないよという話はしました。しっかり治してからと」と、球団側が決断したと明かした。

走塁は問題なくでき、捕球も右手を使わなければ問題ない状況にあるという。全治及び1軍復帰については「(回復には)個人差があるので、実際は分からないですけど」と前置きしつつ「チームドクターとか、いろんな人を交えて話をした中で、そこまで遅くはならない。どうなのかな、4月いっぱいとかぐらいかなみたいな感じだとは思います」と話すにとどめた。

キャプテンでもある源田は28日朝、狭山山不動寺での必勝祈願に参加したが、練習には参加せず、今後はリハビリ組に入る見込み。3日後の31日に行われるオリックスとの開幕戦(ベルーナドーム)は、不動の遊撃手でもある源田抜きで迎えることになった。

26日に全日程を終了したオープン戦では、プロ3年目の山村崇嘉内野手(20)やドラフト6位の児玉亮涼内野手(24=大阪ガス)らが遊撃手として起用されていた。GMは「もちろんチャンスがあるわけだからね、源ちゃんの代わりに出る選手は。ハッスルしてほしいですね」と期待を寄せていた。【金子真仁】