中本牧の先発左腕・若杉一惺(3年)が1安打完封で紀州由良を5-0で破った。許したヒットは初回先頭打者のみで2四球の快投だった。

6回まで83球で最終回は球数制限は残り7球だったが、「最後まで投げたい」と登板を志願。三振、捕ゴロ、三振で締めくくった。前日1回戦で2年生の左腕2人が無失点リレーしたとあって、若杉は「刺激を受けたし1人で投げたかった。冬場にたくさん走って体力がついた。7回投げてもなんともないです」と話した。

15回目出場の東練馬は3試合連続2ケタ得点の10-1で秦野を破り、準々決勝に進出した。3回に5連打などで4点を挙げ、主導権を握った。齋藤塁主将(3年)は「行けるところで集中するのは自分たちも意識している。この勢いにのっていきたい」と話した。敗れた秦野だが、点差が離れても諦めず一丸ムードで戦った。3回に反撃のタイムリーを放った清野創志主将(3年)は「狙っていた球を打てました。みんなで大阪まで来て試合ができて、自信も付きました」と話した。

取手はタイブレークの末、関西王者の橿原磯城を5ー2で破った。154センチの小柄な左腕・赤津翔馬(3年)の好投が光った。6回途中で球数制限のため交代したが、強力打線相手にコースへの投げ分けと、切れ味で2失点に抑えた。打席でもタイブレークでのタイムリーを含む2安打を放つなど、小さな二刀流が勝利に導いた。それでも、石崎学監督も本人も「今日は調子が悪かった」と苦笑していた。

◆29日の結果<3回戦>()内は連盟名

静岡裾野(関東)9-2河南(関西)

秦野(関東)1-10東練馬(関東)

和光(関東)4-5大阪交野(関西)

紀州由良(関西)0-5中本牧(関東)

神戸中央(関西)5-3世田谷西(関東)

佐倉(関東)0-1横浜青葉(関東)

橿原磯城(関西)2-5取手(関東)

秋田北(東北)2-0瀬谷(関東)

◆30日の組み合わせ

静岡裾野-東練馬

大阪交野-中本牧

神戸中央-横浜青葉

取手-秋田北