亜大の石川ケニー外野手(1年=明秀学園日立)が開幕4番デビューを果たし、先制打で勝利に導いた。

中大のマウンドは今秋のドラフト上位候補と呼び声高い西舘勇陽投手(4年=花巻東)。初回から息詰まる投手戦で3回まで無安打に抑えられ、重苦しい空気を、石川の一打が変えた。4回2死二塁。打席のケニーに4年生が声をかけた。「何も気にしなくていい。楽にプレーすればいいよ」。4番のプレッシャーから解放され、自分の打撃に集中した。「低めの球に手を出さない。左肩が出ないように、逆方向を狙って行く」。狙い通りのアウトコースのスライダーを振り抜くと、打球は左中間を真っ二つに破る適時二塁打。貴重な1点をもぎとった。「素直にうれしい気持ち。先輩たちの優しい思いがつながりました」と笑顔を見せた。

昨年は、明秀学園日立(茨城)の主将として春夏の甲子園に出場。二刀流としてマウンドも踏んだ。大学では二刀流で4年後のプロを目指す。「1年春は打撃に集中。チームに貢献できる選手になりたいです」。プロの夢実現へ。石川が好スタートを切った。